オンプレとクラウドの違いは？特徴・メリットをご紹介 | メディアウォーズのサーバーブログ！ | AWS構築・WEBのお悩みはメディアウォーズ

■クラウドとオンプレミスの違い
「オンプレミス（on-premise）」の「premise」には「構内」や「店内」という意味があります。つまり、「オンプレミス」とは、サーバーなどのITリソースを自社内やデータセンター内に設置し、ユーザー自身が管理運用する形態のことを指し、「自社保有」や「自社運用」とも言われます。クラウドが登場する以前は、こうした「サーバーを自社運用する形態」が一般的であったため、特別な名称はありませんでした。しかし、クラウドの出現により、クラウドと区別するために「オンプレミス」という名称が付けられました。
一方、「クラウド」とは、クラウドベンダーが提供するITリソースをネットワークを介して利用し、利用量に応じて料金を支払う形態です。オンプレミスとの大きな違いは、サーバーやパッケージソフトを自社で保有しない点にあります。資産を保有せずに利用できるため、2019年現在、ITシステムの新規構築においては、まずクラウドサービスの利用を検討する「クラウドファースト」が一般的となっています。また、内閣官房IT総合戦略室も「政府情報システムはクラウドサービスの利用を第一候補とする」という方針（クラウド・バイ・デフォルト原則）を打ち出しています。

■クラウドのメリットやデメリット
【メリット】
・初期費用を抑えやすくサービス利用料金も使用した分だけ発生するので、無駄なコストを削減しやすい
・導入時に加えて運用や保守管理時も、手間がほとんどかからない
・利用する内容や規模の変更が簡単ですぐにできる

【デメリット】
・選べる構成などは提供されるサービスの範囲に限られる
・従量課金制なので、利用する規模が大きい場合や期間が長い場合は、総コストが高くなることがある

■オンプレミスのメリットやデメリット
【メリット】
・選べる範囲に制約なく柔軟なカスタマイズができる
・社内ネットワーク内で運用することで既存のシステムなどと連携しやすく、セキュリティを非常に高くすることもできる

【デメリット】
・特に初期費用が高額になりやすい
・運用や保守管理に手間がかかり、専用の要員を確保する必要がある

■オンプレミスとクラウドを選ぶ際の2つのポイント
【自社でシステムを構築するのならオンプレミス】
社内に強固なシステムネットワークがあり、それぞれの連携に高度なプログラム設計が必要な場合、オンプレミスが適しています。例えば、仕様変更が難しい基幹システムと複数の外部システムが結びついている組織では、クラウドよりもカスタマイズ性に優れるオンプレミスの方が、より円滑なシステム連携を実現できる可能性が高いです。また、リードや顧客情報、従業員情報、社内ナレッジなど、機密性の高いデータを管理する際もオンプレミスが適しています。このようなデータを扱う場合、自社のセキュリティ要件に合致する厳格なシステムを構築する必要があります。

【スケーラビリティやコスト削減、ビジネス継続性を重視するならクラウド】
スケーラビリティに優れたクラウドは、将来的な事業拡大が見込まれる企業に適しています。従業員の増加に伴うアカウント追加や、事業の成長に応じた機能の拡充などを、最小限の手間で実行できるためです。さらに、社内に専門人材が不足している企業にもクラウドはおすすめです。クラウドでは、システム設計やハードウェアの選定・保守管理を自社で行う必要がないため、エンジニアの採用・教育コストを削減でき、運用開始までの時間も短縮できます。これらは大きな利点です。

■まとめ
オンプレミスは、自社内で構築、導入、運用を一手に引き受ける従来の情報システム運用形態です。クラウドの普及や利便性が注目されていますが、オンプレミスにはクラウドにはない利点も存在します。オンプレミスとクラウドのどちらを選ぶべきかは、自社のリソース、ノウハウ、業務形態などを綿密に分析してから検討することをおすすめします。業務フローやセキュリティポリシーの観点から、完全にクラウドに移行するのが難しい場合もあります。そのような場合には、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドという選択肢もあります。

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