サーバーの基本!
2024/08/20
Amazon EBSとは?AWSのブロックストレージサービス
Amazon EBSとは?
Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) は、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)と共に使用することを前提に設計された、使いやすく、スケーラブルで高性能なブロックストレージサービスです。Amazon EBSはAmazon EC2とネットワーク経由で接続し、実行中のAmazon EC2のデータを保存するために使用されます。この接続を「アタッチ」、接続解除を「デタッチ」と呼びます。
Amazon EBSの主な機能
■スナップショット
設定によって任意のタイミングでAmazon EBSのスナップショットを作成できます。スナップショットのデータはAmazon S3に保存され、バックアップやリストアに利用できます。Amazon EBSのスナップショットは増分バックアップ方式を採用しており、2回目以降のスナップショットは前回のバックアップから変更された部分だけが保存されます。そのため、毎回同じデータサイズのスナップショットを作成する必要がなく、効率的にストレージを利用できます。
■データライフサイクルマネージャー
データライフサイクルマネージャーは、スナップショットの作成、保存、削除を自動化する機能です。12時間または24時間ごとにスナップショットを取得し、保持する世代数を指定して削除できます。この機能を利用することで、運用を自動化できます。
■エラスティックボリューム
エラスティックボリュームは、Amazon EC2が稼働中にAmazon EBSのボリュームサイズを増加させたり種類を変更したりできる機能です。以前は、Amazon EBSのボリュームサイズを増加する際に、Amazon EC2を停止し、一度Amazon EBSを切断する作業が必要でしたが、エラスティックボリュームの実装により、Amazon EC2を稼働させたままでボリュームサイズを増加できるようになりました。
■マルチアタッチ
マルチアタッチは、同一アベイラビリティゾーン内の複数のAmazon EC2から1つのAmazon EBSに接続できる機能です。これにより、接続したAmazon EC2間でデータの共有が可能となり、共有ディスク型のクラスタ構成が実現できます。ただし、この機能は利用できるAmazon EBSの種類、Amazon EC2の種類、リージョンなどに制約があるため、確認してから利用計画を立てる必要があります。また、Amazon EBS内のデータの一貫性を保つためには、アプリケーション側で書き込み手順を確実に守る必要があります。
Amazon EBSのストレージタイプ
アプリケーションの特性に応じて、パフォーマンスと料金が異なる4つのストレージタイプから最適なものを選択できます。ストレージタイプは大きく分けてHDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)の2つがあり、それぞれに汎用的なパフォーマンスを持つものと高いスループットに適したものがあります。選択できるボリュームタイプは以下の通りです。
– 汎用SSD (gp2) ボリューム
– プロビジョンドIOPS SSD (io1) ボリューム
– スループット最適化HDD (st1) ボリューム
– Cold HDD (sc1) ボリューム
Amazon EBSの特徴
■高い耐久性と可用性
Amazon EBSは99.999%の可用性を持つよう設計されています。Amazon EBSを作成すると、そのボリュームは同じアベイラビリティーゾーン内で自動的にレプリケートされるため、冗長化のための追加作業は不要です。
■高いセキュリティレベル
AWSが管理するキー、もしくはユーザーがAWS Key Management Service (KMS)を使用して作成および管理するキーを使用して、Amazon EBSとスナップショットをシームレスに暗号化できます。さらに、Amazon EC2とAmazon EBS間を移動するデータも暗号化されます。また、AWS Identity and Access Management (IAM)により、Amazon EBSへのアクセス制御が可能です。
■データの永続性
Amazon EBSに保存されるデータは、Amazon EC2の稼働状況に依存せず、永続的に保存されます。ただし、デフォルト設定では、インスタンスの起動時に作成およびアタッチされたルートAmazon EBSは、インスタンスの終了時に削除されます。インスタンス終了後もAmazon EBSのデータを保持したい場合は、設定を変更するか、スナップショットを利用してバックアップを行う必要があります。
まとめ
AWSの代表的なストレージサービスであるAmazon EBSについて基礎的な内容を解説しましたが、Amazon EC2の利用を検討する場合には、Amazon EBSについても確認しておくことをお勧めします。Amazon EBSのように他のサービスやシステムと連携して使用することを前提としているサービスは、用途に適した設定を行うために専門的な知識や経験が必要になることがあります。
もし、Amazon EBSの機能を適切に利用できているか不安がある場合は、AWSセレクトティアサービスパートナーである当社にご相談ください。
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