2025/05/11
LCPのパフォーマンスが悪化している
「なんだか最近、自分のサイトの表示が遅い気がする…」そんなとき、原因のひとつとして注目したいのが「LCP(Largest Contentful Paint)」のパフォーマンスです。
LCPは、ユーザーが「ページが表示された」と感じるタイミングを測る大切な指標。
ここが悪化していると、どれだけ見た目を整えても「遅いサイト」と感じられてしまうかもしれません。
この記事では、LCPとは何か、そして通常の読み込みの流れや、LCPが遅くなる原因とその対策まで、わかりやすく解説していきます。
表示速度を改善したい方は、ぜひチェックしてみてください。
LCPとは?通常のパフォーマンスの流れを知っておこう
LCP(Largest Contentful Paint)は、Webページが読み込まれたときに「画面上に表示される一番大きなコンテンツ(画像や見出しなど)」が表示されるまでにかかる時間を測る指標です。 ユーザーが「ページが表示された」と体感するタイミングに大きく関係しており、表示速度の評価において重要な役割を果たします。 通常、LCPは次のような流れで計測されます。 ページリクエストとHTMLの読み込み ユーザーがWebページにアクセスすると、まずブラウザがHTMLを取得しにいきます。 ここで素早くレスポンスが返ってくれば、ページ描画のスタートが早まります。 レンダリング準備(CSS・JS・フォントの読み込み) HTMLの解析が始まると同時に、ブラウザはCSSやJavaScript、Webフォントなどのリソースを読み込み始めます。 これらが揃わないと、ページのスタイルが整わず、正しい表示ができません。 画像やテキストコンテンツの読み込み 次に、画像や見出し、段落テキストなどの「主要コンテンツ」が読み込まれます。 LCPとして計測されるのは、この中でも一番大きな要素(たとえばヒーロー画像やH1見出しなど)です。 LCP要素の描画完了 そして、最も大きなコンテンツが表示されて、LCPの計測が終了します。 理想的なLCPの時間は「2.5秒以内」とされており、これを超えると「遅い」と判断されてしまいます。 つまり、LCPが良好に保たれているページは、HTMLがすぐに読み込まれ、CSSやJavaScriptの処理が軽く、画像やフォントの表示もスムーズに進んでいるということです。 逆に言えば、どこかの工程で遅れが生じると、LCPの数値が悪化してしまうのです。 LCPを改善するには、こうした流れのどこにボトルネックがあるかを見極めることが大切です。 次に、よくあるLCPのパフォーマンスが悪化している原因をいくつかご紹介します。
LCPのパフォーマンスが悪化している原因
原因①:JavaScriptのブロッキング
ページの読み込み時に大量のJavaScriptが実行されると、ブラウザのレンダリング処理が一時的にブロックされてしまいます。
特にLCPに該当する大きな画像やテキストが表示される前に、複雑なスクリプト処理が入ると、それだけ表示が遅れてしまいます。
原因②:サーバーの応答時間の遅延
サーバーの応答が遅いと、最初のHTMLや画像などのリソースの取得が遅れ、LCPにも大きく影響します。
特に、LCPの対象となる画像がサーバー上にある場合、その読み込みの遅延が数値に直結します。
原因③:CSSやフォントの読み込み遅延
ページのレイアウトやテキスト表示に必要なCSSやWebフォントの読み込みが遅い場合も、LCPは悪化します。
特にWebフォントの遅延読み込みによって、テキストが一時的に非表示になる「FOIT」現象が起きると、LCPの計測対象が表示されるまでに時間がかかります。
LCPの改善には、技術的な最適化が欠かせません。
各原因を丁寧に見直すことで、サイトの表示速度は確実に向上します。
まずはどこにボトルネックがあるのかを特定することが、最初の一歩です。
次に、これらの原因に対する具体的な対処法を解説します。
LCPのパフォーマンスが悪化していることを改善するには何をしたらいい?
JavaScriptによる描画の遅延を防ぐには、「不要なスクリプトを削除する」「必要なものだけを優先的に読み込む」ことが基本です。 とくに、`<script>`タグの`defer`や`async`属性を使うことで、JavaScriptの読み込みや実行がHTMLの描画をブロックしないようにできます。 また、初期表示に不要な機能(アニメーションや外部ライブラリ)は後回しにする「コードの分割(Code Splitting)」を行うと、LCPが大きく改善することもあります。 サーバーが遅いと、LCPに大きな影響を与えます。 これを改善するには、まずサーバーのパフォーマンスを見直しましょう。 処理速度の速いサーバーへの移行や、データベースクエリの最適化も有効です。 また、キャッシュの活用は非常に効果的です。 たとえば、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)を導入すれば、ユーザーに最も近いサーバーからコンテンツが配信されるため、読み込み速度が格段に向上します。 CSSやWebフォントが遅れて読み込まれると、ページの見た目が整わず、LCPが悪化します。 これを防ぐには、重要なスタイルをインライン化して、レンダリング前に読み込ませるのがポイントです。 また、フォントについては`font-display: swap`を指定することで、フォントの読み込みが完了していなくても、代替フォントで即座に表示されるように設定できます。 さらに、CSSやフォントファイルをプリロード(preload)することで、ブラウザに優先して読み込ませることも効果的です。 LCPの改善は、一見難しそうに見えますが、それぞれの原因に合わせた対策を取ることで、着実にユーザー体験を向上させることができます。解決策①:JavaScriptのブロッキング
解決策②:サーバーの応答時間の遅延
解決策③:CSSやフォントの読み込み遅延
まとめ
LCPのパフォーマンスが悪化している原因とその解決法について解説しましたが、いかがでしたか?
LCPのパフォーマンスは、ユーザーが「快適にページを見られるかどうか」に直結する重要な要素です。
だからこそ、原因をしっかり把握し、適切な対策を講じることが大切です。
JavaScriptの最適化やサーバーの見直し、CSS・フォントの読み込み調整といった小さな工夫の積み重ねが、結果的に大きな改善につながります。
「少し難しそう…」と感じるかもしれませんが、一つひとつ取り組めば確実に成果は見えてきます。
ユーザーにとって心地よいWeb体験を提供するためにも、LCPの改善にチャレンジしてみましょう!
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