2025/06/01
WordPress管理画面を更新を行っていると、CloudFrontの403エラーが表示される
WordPressの管理画面でテーマやプラグインを更新しようとしたときに、突然「403エラー(Access Denied)」の画面が表示されてしまった──そんな経験はありませんか?
特にAWSのCloudFrontを使っているサイトでは、こうしたエラーが頻発することがあります。
更新ボタンを押しただけなのに、なぜアクセスが拒否されてしまうのか。
実は、その原因の多くはCloudFrontやWAFの設定に隠れています。
この記事では、WordPressの更新時にCloudFront経由で403エラーが発生する主な理由と、その対処法をわかりやすく解説します。
WordPress管理画面を更新するときの通常の流れ
WordPressの管理画面では、テーマやプラグイン、コア本体などの更新をボタンひとつで簡単に行えるようになっています。
ユーザーが「更新」操作を行うと、WordPressはその裏側でいくつかの重要な処理を実行します。
まず、管理画面の「ダッシュボード」または「更新」メニューから対象の更新を選び、更新ボタンがクリックされると、WordPressは外部の公式サーバー(WordPress.orgやプラグイン配布元)にアクセスし、最新版のファイル情報を取得します。 この時点で、HTTPリクエストが発生しています。 次に、取得した最新版のファイルをWordPressが一時的に自分のサーバーにダウンロードし、該当ファイルを上書き保存するという処理が行われます。 この間、`wp-content`や`wp-includes`といった重要なディレクトリへの書き込みが発生します。 また、場合によっては一時的にメンテナンスモードファイル(`.maintenance`)が作成されます。 すべての更新が完了すると、WordPressは再び管理画面を読み込み直し、最新の状態を反映させます。 この一連の流れはPHPとJavaScriptによって制御されており、セキュリティ上の理由からアクセスや書き込み権限が正しく設定されている必要があります。 このように、更新処理には「外部通信」「ファイルの読み書き」「管理画面のリロード」といった動作が含まれています。 CloudFrontの403エラーが表示される場合、このどこかで問題が起きている可能性があります。 次に、よくあるWordPress管理画面の更新の際にCloudFrontの403エラーが表示される原因をいくつかご紹介します。
WordPress管理画面で更新を行っていると、CloudFrontの403エラーが表示される原因
原因①:CloudFrontがPOSTリクエストをブロックしている
WordPressの更新処理では、サーバーへ変更情報を送信するために「POST」リクエストが使われます。
しかし、CloudFrontのキャッシュ動作が「GET」メソッドのみに最適化されていたり、「POST」を許可していないビヘイビア設定になっていると、管理画面からの更新リクエストが403として弾かれることがあります。
CloudFrontと併用されることの多いAWS WAF(Web Application Firewall)では、不正アクセスやボットの侵入を防ぐため、リクエストの内容を監視し、怪しい動きを検出すると自動でブロックします。 WordPressの更新中には、大量のファイルアクセスや外部との通信、一時ファイルの作成などが発生するため、WAFがこれを「不審な挙動」と判断して遮断するケースがあります。 特に、デフォルトのWAFルールセットをそのまま適用している場合、誤検知によるブロックが発生しやすくなります。 CloudFrontでは、セキュリティ向上のために特定のURLパスやファイルタイプへのアクセス制限を設けることがあります。 しかし、WordPressの管理機能では「/wp-admin/」や「/wp-json/」などのパスに対して頻繁にアクセスが行われます。 これらのパスがCloudFrontの設定やオリジンサーバー側でアクセス制限されていると、必要な処理がブロックされ、403エラーが返されてしまいます。 たとえば、API通信を行う`wp-json`が制限されていると、REST APIベースの操作がすべて失敗します。 このように、CloundFrontの403エラーの原因は様々です。 次に、これらのCloudFrontの403エラーへの対処法を解説します。原因②:WAFがセキュリティ的に危険と判断
原因③:特定のパスへのアクセスが制限されている
まとめ
WordPressの更新時にCloudFront経由で403エラーが表示される原因とその解決法について解説しましたが、いかがでしたか?
今回ご紹介したように、POSTリクエストの許可設定やWAFのルール、特定パスへのアクセス制限など、原因ごとに適切な対応をとることで、スムーズに問題を解消できるはずです。
それでも改善しない場合は、一時的にCDNをバイパスして直接オリジンサーバーにアクセスするなどの方法も検討してみましょう。
CloudFrontの活用とWordPressの運用を両立させるために、定期的な設定の見直しとログの確認がとても大切です!
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